この度、アンドリュー・ヘイ監督のインタビュー映像が解禁しました!
到着した映像内、ヘイ監督は日本を代表する名脚本家・作家である山田太一氏が生み出した原作を読み「原作の中心となるのが生前の両親に会うということです。私が感じ取ったのは自分の過去を思い出し、記憶と向き合うということ」と原作から受けたメッセージについて語り、「家族について語る良い機会だと感じ、人間関係や性の多様性も語るべきだと思いました。」と今回の再映画化に至る経緯を明かします。さらに、「怖さと期待感の両方がありました。誰もが経験することに共通する何かを描くことになるからです。」と映画化までの正直な想いを吐露しています。
しかし、脚本を執筆する過程や撮影中には「心が洗われました。」とも明かしており、ヘイ監督自身、自らの過去や記憶と向き合うことで、抱えていた想いを物語として昇華させたそうです。「私が心を開き、弱さをさらけ出すことで、人々に弱さや恐怖を話してほしかった」と語る通り、本作を制作して最も嬉しかったこととして、「人々に影響を与えられたこと。観た人は映画に自分を投影し、私に体験談を話してくれます。」とその心情を打ち明けています。
山田太一氏のオリジナリティ溢れたストーリーに、ヘイ監督ならではの感性が加えられたことで奇跡の再映画化となった本作。現代的でパーソナルな脚色を加える中で、ヘイ監督は撮影場所に自身が幼少期の頃に住んでいた家を使うことを思いついたそうです。
40年振りにその家に戻ってきたと明かす映像内、「奇妙で感情的でありつつ、素晴らしい経験でした。まるで過去に戻るようでした。でも役者やスタッフには良い影響を与えました。かつての私の家が彼らのものになり、そこで不思議な物語を紡ぎました。」と撮影当時を振り返っています。