この度、ヨルゴス・ランティモス監督の独創的世界を際立てる、『憐れみの3章』の撮影技法にフォーカスした特別映像が解禁されました!本作でランティモス監督が作り出す映像美を支えるのは『女王陛下のお気に入り』『哀れなるものたち』でランティモス監督とタッグを組んだ撮影監督のロビー・ライアン。エマ・ストーンとジェシー・プレモンスも大絶賛する2人の再タッグに本編への期待が高まります。
映像ではライアンが「ヨルゴスは天性の撮影監督だ。撮影の感性が他の監督を超越してる」と絶賛するとともに、カメラを構えるランティモス監督を捉えた撮影風景を交えながらランティモス監督へ提案したという<アナモフィック>による撮影を紹介しています。ランティモス監督自身も「アナモフィックは独特だ。違ったことをしたかったんだと思う」と振り返るように、映画撮影用のレンズで被写体を圧縮させて撮り、映写時に元に戻す手法で、本作の美しく独創的なランティモスワールドは作り上げられました。そんな2人のタッグをストーンは「熟練のロビーと構図にこだわるヨルゴスが独特な絵を生む」と説明し、続けてプレモンスが「コマがとにかく美しい。達人のロビーとヨルゴスのペアは強い」と、2人のタッグからのみ生まれる映像美を称えています。ライアンはランティモス監督作品では欠かすことができない35mmフィルムでの撮影にも言及。キャストたちも絶対の信頼を寄せる最強タッグによって生み出される映像美は、観る者にどのような映画体験をもたらすことになるのか。ぜひ、劇場で確かめてください。
さらに本作はライアンのみならず、『哀れなるものたち』に続き作曲家のジャースキン・フェンドリックスと、『籠の中の乙女』以降複数の作品をランティモス監督と共に手掛けた脚本家のエフティミス・フィリップが再びランティモス監督とタッグを組んでいます。『哀れなるものたち』でアカデミー賞®作曲賞にノミネートを果たしたフェンドリックスとの仕事を「最高」だと語るランティモス監督。作曲家を作品に起用するようになったのはフェンドリックスのおかげだといい、「ジャースキンは『哀れなるものたち』のときと同じように、映画のひとコマも見ないうちに本作に取り組んでくれました。最初に了解しあったことは、『今回はピアノと合唱を使おう』ということでした。『哀れなるものたち』とはまったく違う方向性でした。編集になると、ジャースキンは音楽のサンプルを持ってきました。それが画(え)にぴったりと合いました」と、多くを語らずとも、フェンドリックスが脚本と撮影現場で撮ったモノクロ写真だけで、ランティモス監督の思い描くままの音楽を作り上げた製作の裏側を明かしています。
エフティミス・フィリップは『籠の中の乙女』『ロブスター』『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』など、初期からランティモス監督と共同作業を行ってきました。自身と非常に似た感性を持つ人物だと評するフィリップについてランティモス監督は「私たちは互いのアイデアを元に新たに構築することができます。どちらかが物語を思いついたら、もう一人がそれをより面白く、より複雑に練り上げる。その手法が僕らにとってとても良く機能している。だから一緒に仕事を続けているのです」と関係性を語ると、フィリップは「私たちのやり方は長年ずっと変わっていません。互いによる草稿のやりとり、相互の信頼、意見の相違、そして再び相互の信頼、というものです」と語り、揺るがない信頼関係が2人を結び付けていることを包み隠すことなく語っています。
エマ・ストーンやジェシー・プレモンス、ウィレム・デフォーたち豪華キャストのみならず、世界最高峰のスタッフたちとも厚い信頼で結びついてるヨルゴス・ランティモス監督。彼らが総力をあげて作り上げた未知の映画体験は、観る者を新たな境地へ誘うこととなるでしょう。ランティモス監督にとって集大成とも言える、見逃すことのできない衝撃作『憐れみの3章』にご期待ください!