この度、ほぼ全編にわたり歌と踊りで構成された『アン・リー/はじまりの物語』の舞台裏をとらえた特別映像が解禁されました!
今回解禁されたのは、この作品を作り上げる上で特に異色な音楽と身体表現についてのメイキング映像。モナ・ファストヴォールド監督が「信徒の生活は歌に満ち、それ自体が礼拝となる」と、主演のアマンダ・セイフライドが「体を揺さぶり、恍惚の境地へ至る」と語っているように、シェーカー教団において歌(讃美歌)と体を揺さぶる身体表現は切り離せないもの。そんな本作において、モナ監督は振付師や音楽家とも通常とは違う取り組みをしました。
『ブルータリスト』でアカデミー賞®を受賞したダニエル・ブルームバーグには、シェーカー信徒たちが残した歌や散文をヒントにオリジナルの楽曲を書いてもらったのだといいます。ダニエルは「脚本を読み終えると、声や体を打つ音が脳内で響き渡った。そこへ旋律を加えていった」とファーストインプレッションを語ります。そして彼は全撮影期間中も現場に滞在、楽曲の録音を行いました。「奇妙な場所で行われ、聞いたこともない、自由な音がする」と彼が語る通り、楽器編成も大きく拡張。言葉のない声の不協和音を作り出すため、さまざまな背景を持つ約100人の歌手を集め、これに調律された打楽器、ハンドベル、教会の鐘、巨大な金属製鐘板が加わり、幽玄な音を映画全般に響かせました。映像ではレコーディング風景の一端も収められています。


そしてダニエルの音楽を指針として、振り付けを行なったのがセリア・ロールソン=ホール。ダニエルも彼女との仕事について「セリアの仕事の進め方は音楽家と似てる。型にはまらない」と回想。「踊るという意識を捨て、ただ存在する。信仰が本来持つ雰囲気を肉体で忠実に再現させ、霊的な境地に至る体験を表現した」と語ります。アマンダも「非常に高い技術がなければ即興的な質感の漂うダンスは作れない」と彼女の仕事に驚嘆。
何時間も何週間も、息が詰まるほど踊った。アマンダは舞踏の稽古に約1年前から取り組んだそうで、「歌い踊りながら演じるのは難しいけど、やりがいがある」と回想。モナ監督の「全身全霊で演じる覚悟がある役者にアン・リーを演じてほしかった」という強い想いに応えた形となりました。映像にはダンスリハーサルの様子もふんだんに組み込まれており、そのシーンが本編のシーンとしてどのように成長していったのかも興味深いです。
モナ監督は「200人が共に歌い踊る姿を見ているとあなたもきっと恍惚の境地に至る」と作品の持つ求心力に自信をのぞかせる。そして「唯一無二の感覚と鼓動が感じられるはず」と、大役をその身に宿し演じ切ったアマンダが締めくくりました。