10月30日(水)、第37回東京国際映画祭のサーチライト・ピクチャーズ設立30周年企画として、代表作6作品の内の1作『シェイプ・オブ・ウォーター』の記念上映とトークショーが実施されました!ゲストにお招きしたのは、著述家、プロデューサー、おしゃべりカルチャーモンスターの湯山玲子さん。『シェイプ・オブ・ウォーター』とサーチライト・ピクチャーズへの想いを語っていただきました。
■『シェイプ・オブ・ウォーター』について
半魚人と人間の恋愛を描いた『シェイプ・オブ・ウォーター』を湯山さんが初めて観たとき「恋愛が成就して、フォーエバーという、今この世の中でもはや誰も信用していないロマンチックラブという題材を、実に甘やかに感動的に蘇らせた点、に驚きました。人間対半魚人の恋愛という荒唐無稽が逆に、愛、という本質的なものを浮き彫りにさせています」と作品への想いを振り返っており、公開から約6年が経つ今、久しぶりに見た気づきを「かつてと違うのは、人間ではない存在、つまり「AI」との恋愛の可能性が出てきたことですよね。今ChatGPTとか、普通に相談相手になってしまってますから。あとは昔と比べて関係が親密になっているペットへの愛。私も猫を飼っていますが、時折、これってほとんど恋愛感情なんじゃないかと錯覚することがある。もはや恋愛対象は人間以外の可能性すら出てきた(笑)」と今の時代ならではの作品の魅力を分析。またギレルモ・デル・トロ監督が描く半魚人の造形について「かっこいいですよね。デル・トロ監督ならではの最高峰のクリーチャーだと思います。根本的に異物を嫌う人間にも受けいられるように、異物なんだけど人間、特に女性側が感じるセクシーのツボを押さえるという難易度の高い造形美ですよ!」と語りました。
■サーチライト・ピクチャーズについて
設立30周年を迎えたサーチライト・ピクチャーズのお気に入り作品を聞かれると「好きなもの多いんですよね。まずは『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』が好き!あとは『(500)日のサマー』ですね。初恋もので、ああいうよくわからないけど魅力的な女性が出てきたのは今作以降ではないでしょうか。あとは『ブラック・スワン』。あれは笑ったよね~。あとは作品で共通しているのが脚本が個性的!シネフィルのためだけの映画ではなく、時代に合致する映画を作っていますよね」とサーチライトの魅力を熱く語り、トークショーを締めくくりました。
サーチライト・ピクチャーズでは、ジェシー・アイゼンバーグとキーラン・カルキンがW主演を務める珠玉のロードムービー『リアル・ペイン~心の旅~』を2025年1月31日(金)に公開するほか、ティモシー・シャラメが若き日のボブ・ディランを全身全霊で演じた『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』を2月28日(金)に公開予定。設立30周年を迎え、ますます勢いが加速するサーチライト・ピクチャーズは、今後も映画ファンの期待を裏切らない唯一無二の鑑賞体験をお届けします。
また、本作を含むサーチライト・ピクチャーズ代表作6作品の期間限定劇場公開が決定!11月22日(金)から、全国の映画館で順次上映予定となっています。
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